Bella Notte
 本人はそんな、ランク付けなんてバカバカしいと取り合っていないけれど。

「この前もうしないって、泣いて反省したはずなのに。もう忘れたの」
 息を整えた後に、そう一気に詰め寄る。

 鍋島は、大きな体を小さく丸めて、すっかり大人しくなっている。
 何故か、頬が赤くなっているのがすごく気になるけれど。

「こんなかっこ悪い事もう辞めなよ」

 そういって、鍋島の小さくなった背中を二度優しく叩いてそう言えば。

「……分かったよ」

 そう言ってなぜか少し小走りで、西田を掴んで去っていく。
 その背中へ。

「ちゃんと謝ってよね!」
 
 そう叫んでいるその姿はもういつもの楓で。
 いつもこうやって助けてくれていて。
 本当にありがたいのに最近は、自分の情けなさに打ちのめされる様になってきた。

「楓ちゃん、ありがとう」
 そう言って微笑むと。

「桜井、あんな奴らのいう事なんて気にしなくていいよ。桜井は、頑張り屋でカッコいいって私は知っているから」
 そういって優しい笑顔で応えてくれて手を差し出してくれる。
「誰がなんと言おうと、胸張ってなよ」

 その小さな手をとって立ち上がり、砂を払いながらうつむいているとひぐらしの鳴く声が聞こえてくる。

 楓が言う。
「そろそろ帰ろう」

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