Bella Notte
そういえば、健人君も招待したってハルが言ってたと思い出しながら。
『健人君、今日はハルの結婚式で会えるかな?』
そうメッセージを送ると。
『式には間に合わないけど、パーティーには行けそう』
と返ってきて。
数日前健人君には、桜井からもう離れると電話で話した。
静かにそれを聞いてくれて、だけど1回だけしか聞かないからと。
『楓ちゃん……それでいいの』
電話口の声は少しだけ震えていて、今までにないくらい真剣な声だった。
(分かってる、私のしていることは独りよがりだって。それでも桜井の夢を守りたいって気持ちは変われないから)
初めは世間から注目されている事が怖くてたまらなかった。
でも、桜井の夢が自分の存在のせいで消えてなくなるかもしれない事の方が怖くなって。
だから……。
小春日和には少し遅い真冬の高い空に、穏やかな午後の光が煌めき森の中の一際大きな2本の木の下。
最高に綺麗な2人が永遠の誓いをする場面。
「I will love you forever.」
ハルらしいシンプルで心に響く言葉で締めくくられた言葉。
誓いのキスをしたアリスとハルが本当に嬉しそうに、幸せいっぱいに微笑んでいて。
「Congratulations!」
「おめでとう!」
沢山の祝福の声が響いてもう、気持ちが溢れて涙で前が見えない。