Bella Notte
***
「お疲れ様でしたー!」
今日は、早朝のCM撮影が押してスケジュールが詰まり気味だけど、今夜は楓との約束を必ず守りたい。
「桜井さん、次の現場へ行きますよ」
ミネラルウォーターを差し出しながらマネージャーの佐藤さんが促す。
あの日、楓と島へ滞在する日に仕事は気にせず行ってくださいと背中を押してくれた。
「最近SAKURAIさん、すごく柔らかい表情するよね」
撮影スタッフの雑談が聞こえてくる。
「大人の男性の色香全開ってカンジだし」
佐藤さんが振り返った。
「やっぱり楓さんとの事、背中を押してよかったです」
そう言って笑ってくれて。
「次はWEB記事のインタビューですよ。時間押してるので着替えは車の中でお願いします」
(佐藤さんには頭が上がらないな)
ワンボックスカーへ乗り込んで、バックに手をかけてふと考える。
(今夜こそ、楓に……)
その手の中には小さな箱が1つ。
ふと楓の声が聴きたくなって通話ボタンを迷いなくタップする。
数コール呼び出すけれど、つながらない。
(まだ、夢の中かな)
「お疲れ様でしたー!」
今日は、早朝のCM撮影が押してスケジュールが詰まり気味だけど、今夜は楓との約束を必ず守りたい。
「桜井さん、次の現場へ行きますよ」
ミネラルウォーターを差し出しながらマネージャーの佐藤さんが促す。
あの日、楓と島へ滞在する日に仕事は気にせず行ってくださいと背中を押してくれた。
「最近SAKURAIさん、すごく柔らかい表情するよね」
撮影スタッフの雑談が聞こえてくる。
「大人の男性の色香全開ってカンジだし」
佐藤さんが振り返った。
「やっぱり楓さんとの事、背中を押してよかったです」
そう言って笑ってくれて。
「次はWEB記事のインタビューですよ。時間押してるので着替えは車の中でお願いします」
(佐藤さんには頭が上がらないな)
ワンボックスカーへ乗り込んで、バックに手をかけてふと考える。
(今夜こそ、楓に……)
その手の中には小さな箱が1つ。
ふと楓の声が聴きたくなって通話ボタンを迷いなくタップする。
数コール呼び出すけれど、つながらない。
(まだ、夢の中かな)