Bella Notte
 隣に静かに座って改めてその顔を見ると、愛しさが心から湧き出てくる。

(こんな風に男の人に対して思ったのは初めてかも)

 穏やかな時間がゆっくりと過ぎていく。

 暖かな太陽の光にだんだんと夢の中に落ちていく。

(だめ、ここで寝たら……)

 寄り添うように眠る2人。
 しばらくして目を覚ましたのは、優斗で。

 柔らかな感触に、懐かしい香り。
 とても幸せな気分で起きると、側に寄り添う楓。

(ラストフライト、お疲れ様)

 ふと笑みを浮かべた後に、起こさないように細心の注意を払いながらお姫様抱っこして寝室のベッドへ向かう。

 そっとベッドへ寝かしつけた後、長いため息をついて体の熱を逃す。

(疲れているんだから、我慢)

(そう言えば、フライト後は和食が食べたくなるって言ってたっけ)

 スマートフォンを手に取り、食事を手配して。

 休み明けから始まる撮影の資料に目を通そうと、ラフな格好に着替えて定位置のソファへ向かった。

 ふと、目が覚めたのはもうすぐ太陽が沈むころ。
 キングサイズのベッドの上で微睡んでいる。

 肌触りのいいリネンはいつもの自分の家ではないと意識をはっきりとさせてた。
 優斗の香りが満ちている空間に1人でいると、だんだんと顔に熱が集まってしまい。

(優斗に抱きしめられているみたい)

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