Bella Notte
 寝室のドアを開いて辺りを見回すと、廊下の突当りから明かりがもれてくるのが見え、そっとそのドアを開くと、窓にはオレンジ色の夕日が映えていて。

 その手前にはソファに座って真剣な表情で視線を落とす優斗。
 ラフなニット姿なのにそれだけで、雑誌の1ページのようにすべてが洗練されている。

(ずっと優斗は見た目だけじゃないって思ってたけど、今は魔法にかかったみたい。誰よりもかっこいい)

 小さくため息をついて佇んでいると。

 ふと気配に気づいた優斗。

「起きた?」

 目線を上げて微笑んでくれる。

「うん、何かごめんね。かなり寝ちゃった」

「フライト後はいつもたくさん寝るって言ってたから。ゆっくりできたならよかった。お疲れさま」
 ゆるゆると首を振って答えてくれた。
 そう言って会話をしていると、不思議な感覚に包まれる。

(何も言わなくても分かってくれるって、楽だけじゃない。その気遣いに心がすごく温かくなる)

「食事、フライト後は和食って言ってたから、寿司とか諸々頼んでおいたよ」

 そう言ってキッチンへ向かうのを、追いかけながら笑った。
「ありがとう、一緒に準備したい」

 優斗がみそ汁を温めてくれている間に、食卓を整えて。

(そう言えば、優斗とは友達の頃からこうやって食卓を囲むことが多かったな)

「先に座って」

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