Bella Notte
あの日のように、この手を握って大丈夫だと言って欲しい。
矛盾する気持ちにただ、戸惑うばかり。
しばらく考え込んだ後。
どうしても桜井と顔を合わせる事ができなくて、メッセージアプリで『ごめん、先に行くね』って送ってから文乃を追いかけて二次会会場へ行くことにした。
海辺の小高い丘のオシャレなBARが会場で、確かそのそばには町一番の美しいビーチが広がって居たはず。
この家で1人考え込んだとして、どうしても気持ちが青春時代の自分に引きずられてしまうのがわかりきって居たから。
「BAR Bella Notte までお願いします」
タクシーの運転手へそう告げると、人の良い笑顔で返事してくれる。
「今日は、井川さんの所の息子さんが結婚式挙げてたね。もしかして、二次会に?」
バックミラー越しに目があった。
(相変わらずのローカルネットワークだなぁ)
「ええ、中学校の同級生で招待してもらったんです」
そう言って微笑む。
「そうか、あの子とうちの息子が仲良くてね。うちの息子は結婚なんて考えないで、都会で好き放題やってていい加減どうにかならんかな、と思って」
そう言って笑う運転手さんは、『お父さん』の顔で。何だか暖かい気持ちになる。
ふとスマホのメッセージ通知音が鳴って。
『了解。俺は遅れて行くから』
桜井からだ。
矛盾する気持ちにただ、戸惑うばかり。
しばらく考え込んだ後。
どうしても桜井と顔を合わせる事ができなくて、メッセージアプリで『ごめん、先に行くね』って送ってから文乃を追いかけて二次会会場へ行くことにした。
海辺の小高い丘のオシャレなBARが会場で、確かそのそばには町一番の美しいビーチが広がって居たはず。
この家で1人考え込んだとして、どうしても気持ちが青春時代の自分に引きずられてしまうのがわかりきって居たから。
「BAR Bella Notte までお願いします」
タクシーの運転手へそう告げると、人の良い笑顔で返事してくれる。
「今日は、井川さんの所の息子さんが結婚式挙げてたね。もしかして、二次会に?」
バックミラー越しに目があった。
(相変わらずのローカルネットワークだなぁ)
「ええ、中学校の同級生で招待してもらったんです」
そう言って微笑む。
「そうか、あの子とうちの息子が仲良くてね。うちの息子は結婚なんて考えないで、都会で好き放題やってていい加減どうにかならんかな、と思って」
そう言って笑う運転手さんは、『お父さん』の顔で。何だか暖かい気持ちになる。
ふとスマホのメッセージ通知音が鳴って。
『了解。俺は遅れて行くから』
桜井からだ。