傷だらけのシンデレラ 〜再会した元恋人は溢れる愛を押さえきれない〜
8年前のわたしはお母さんに支配されて、名取くんを信じることができなかった。

今だって、お父さんや由美さんの企みのことを考えたら、わたしだけ消えてしまいたいくらい。


――だけど。

名取くんの真剣で熱いまなざしがわたしを捉える。


もう8年前とは違うと語りかけているかのように。

だから――。


「わかった。わたしも…もう逃げない。名取くんを信じる」


わたしは立ち向かう決心をした。


そして、わたしは無事に退院し、名取くんと共に富士川家へと向かった。


「澪、退院おめでとう。さっ、上がりなさい」

「結弦さん、澪さんいらっしゃい!待ってたわ〜」


お父さんと由美さんは、気持ち悪いくらいにやさしい。

それに対して、愛理さんだけがわたしを受け入れないのか、顔を見るなりそっぽを向いた。


わたしが、名取くんと婚姻関係にあったと知って。

さらに、お父さんと由美さんが必要以上にわたしに構うものだから。


わたしと名取くんは応接室へと通される。


「本日は、お時間をいただきましてありがとうございます」


ソファに座った名取くんが、お父さんたちに深々と頭を下げる。


わたしの隣には名取くんが座っていて、その向かいにお父さんと由美さん。
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