13年後に再会した幼馴染と愛され生活始めます。
「思い出してくれた? 俺の旧姓は森下だ。森下蒼士。全く、名前を言っても気付かれないなんて、傷付いた」
「蒼ちゃん……。本当に、あの蒼ちゃんなの?」
あの頃から母親似の中世的な顔立ちで女よりも綺麗と評判だった。けれど華奢な体付きも相まって一部の男子からは揶揄われる対象でもあった。
美澪はそんな男子生徒からよく蒼士を庇ってあげていた。
蒼士は複雑な家庭環境だった。
父が浮気性で殆ど家に帰らず、母は女で一つで蒼士を育てたようなものだった。
親戚の姉のお下がりの服を来ていた蒼士は、余計に男らしさを欠いていた。女子は『男臭くない』と言って持て囃したが、それを僻んだ男子がいるのも仕方がなかった。
お人形のような独特のオーラを纏った子供だった。
「中学生の頃、母が入院したのを覚えてる?」
「うん。助からないかもしれないって、蒼ちゃんよく泣いてたよね」
「父と離婚して間もない頃で、俺も母も相当滅入ってた。その時の海堂先生が担当医でね。難しい手術を成功させて、その後も手厚い看病をしてくれた。命の恩人でもあるんだ」
蒼士の母は海堂医師からの寵愛を受け、再婚に踏み切ったのだと言った。
「カッコいいと思った。大切な人を守れる海堂医師が。母は俺が思春期だったのを懸念もしていたが、むしろ俺は再婚して欲しいと頼んだ。母ではなく、海堂医師に。その時、俺も大切な人を守れる貴方みたいな人になりたいと宣言したんだ。その大切な人が、美澪なんだ」
「私……?」
真っ直ぐに貫く眼差しに、美澪は視線を逸らせなかった。
「蒼ちゃん……。本当に、あの蒼ちゃんなの?」
あの頃から母親似の中世的な顔立ちで女よりも綺麗と評判だった。けれど華奢な体付きも相まって一部の男子からは揶揄われる対象でもあった。
美澪はそんな男子生徒からよく蒼士を庇ってあげていた。
蒼士は複雑な家庭環境だった。
父が浮気性で殆ど家に帰らず、母は女で一つで蒼士を育てたようなものだった。
親戚の姉のお下がりの服を来ていた蒼士は、余計に男らしさを欠いていた。女子は『男臭くない』と言って持て囃したが、それを僻んだ男子がいるのも仕方がなかった。
お人形のような独特のオーラを纏った子供だった。
「中学生の頃、母が入院したのを覚えてる?」
「うん。助からないかもしれないって、蒼ちゃんよく泣いてたよね」
「父と離婚して間もない頃で、俺も母も相当滅入ってた。その時の海堂先生が担当医でね。難しい手術を成功させて、その後も手厚い看病をしてくれた。命の恩人でもあるんだ」
蒼士の母は海堂医師からの寵愛を受け、再婚に踏み切ったのだと言った。
「カッコいいと思った。大切な人を守れる海堂医師が。母は俺が思春期だったのを懸念もしていたが、むしろ俺は再婚して欲しいと頼んだ。母ではなく、海堂医師に。その時、俺も大切な人を守れる貴方みたいな人になりたいと宣言したんだ。その大切な人が、美澪なんだ」
「私……?」
真っ直ぐに貫く眼差しに、美澪は視線を逸らせなかった。