13年後に再会した幼馴染と愛され生活始めます。
「大きく動く必要がなかったから、周りに悟られずに済んだ」
「でも、突然母親諸共姿を消して、夜逃げじゃないかって噂になってたんだよ」
「夜逃げか! ははっ、その発想はなかったな」
「私も高校を卒業してから地元を離れたけど、蒼ちゃんは帰らなくて正解だったね。そんな風に成長して、昔よりも大騒ぎになってたと思うよ」
「そんな風に……とは?」
顔が寄せられる。
ほろ酔いで話しすぎたと美澪が後悔しても遅かった。
気付けば蒼士は美澪の背凭れに腕を回し、いつ肩を抱かれてもおかしくない状況だった。
幼馴染だと打ち明けられても、学生時代とはまるで風貌が変わっている。
身長も体格も美澪を遥かに超えている賜、中性的な顔も今では聡明な男性でしかない。
医師になれたことで自信がついた蒼士は、子供の頃の面影は僅かほども残っていなかった。
それをどんな言葉で伝えれば良いのか悩んでしまう。
かっこいい……そんな単純な単語にはしたくない気がして黙り込んでしまった。
「逆に……蒼ちゃんは地元でもないのに私って直ぐに分かったんだね。私は昔と何も変わってなかったのかな」
蒼士がいつまでも美澪の言葉を待っていたので沈黙が続き、それにも耐えられなかった美澪は話を逸らして誤魔化そうと試みたが失敗に終わる。
「俺は美澪のタイプじゃなかった?」
更に質問を重ねられてしまった。
背凭れに回した手が伸び、耳に掛けていた髪を指先で撫でる。
これはきっと美澪が話すまで許してもらえないやつだ。
蒼士は美澪と違って甘え方を知っている。それは美澪が教え込んだようなものだった。
蒼士に甘えてもらって悦んでいたのは、紛れもない美澪の方なのだ。
ほろ酔いで頭が回らない。
このまま抱きしめられでもすれば、簡単に恋に溺れる自信すらある。
自制心を保つのも限界が近付いている。
蒼士の好意を受け入れたい自分がいる。
良いのかな……頭の中で自問自答しても、答えは出ない。
蒼士も程よく酔っていて、さらに距離を縮めてきている。
お互いの息がかかる距離にいて、美澪が冷静に考えられるはずもなかった。
「でも、突然母親諸共姿を消して、夜逃げじゃないかって噂になってたんだよ」
「夜逃げか! ははっ、その発想はなかったな」
「私も高校を卒業してから地元を離れたけど、蒼ちゃんは帰らなくて正解だったね。そんな風に成長して、昔よりも大騒ぎになってたと思うよ」
「そんな風に……とは?」
顔が寄せられる。
ほろ酔いで話しすぎたと美澪が後悔しても遅かった。
気付けば蒼士は美澪の背凭れに腕を回し、いつ肩を抱かれてもおかしくない状況だった。
幼馴染だと打ち明けられても、学生時代とはまるで風貌が変わっている。
身長も体格も美澪を遥かに超えている賜、中性的な顔も今では聡明な男性でしかない。
医師になれたことで自信がついた蒼士は、子供の頃の面影は僅かほども残っていなかった。
それをどんな言葉で伝えれば良いのか悩んでしまう。
かっこいい……そんな単純な単語にはしたくない気がして黙り込んでしまった。
「逆に……蒼ちゃんは地元でもないのに私って直ぐに分かったんだね。私は昔と何も変わってなかったのかな」
蒼士がいつまでも美澪の言葉を待っていたので沈黙が続き、それにも耐えられなかった美澪は話を逸らして誤魔化そうと試みたが失敗に終わる。
「俺は美澪のタイプじゃなかった?」
更に質問を重ねられてしまった。
背凭れに回した手が伸び、耳に掛けていた髪を指先で撫でる。
これはきっと美澪が話すまで許してもらえないやつだ。
蒼士は美澪と違って甘え方を知っている。それは美澪が教え込んだようなものだった。
蒼士に甘えてもらって悦んでいたのは、紛れもない美澪の方なのだ。
ほろ酔いで頭が回らない。
このまま抱きしめられでもすれば、簡単に恋に溺れる自信すらある。
自制心を保つのも限界が近付いている。
蒼士の好意を受け入れたい自分がいる。
良いのかな……頭の中で自問自答しても、答えは出ない。
蒼士も程よく酔っていて、さらに距離を縮めてきている。
お互いの息がかかる距離にいて、美澪が冷静に考えられるはずもなかった。