色褪せて、着色して。~黒薔薇編~
 もしかして、ローズ様が付けてくれた護衛なのだろうか。

 一瞬の出来事に思い返そうとしながら。
「ただいまー」と言って。
 家に入る。
 ダイニングルームには、ソファーに座ってくつろぐトペニと。
 居心地悪そうに立っているスズメがいた。

「おう、おかえり」
 彼氏かよ…という距離の近さに思わず笑ってしまう。
「あのお、エアー姫様」
 もじもじしながら、スズメが言った。
「こちらでの護衛の件なのですが」
 スズメはいつだって、玄関に立っているので。
 部屋で会話するのが不思議な感覚だった。
「エアー姫さん。俺達、玄関前で護衛するのはまずいなって話していたところなんだ」
 スズメが遠慮がちに言うのを。
 大きく、遮ったのはトペニだ。
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