色褪せて、着色して。~黒薔薇編~

無知と提案

 その日の夜は引っ越し祝いと称して。
 バニラがご馳走を作ってくれた。
「頂いた食糧がほとんどお肉でびっくりしましたわ。お野菜もくださいとおねだりしました」
 さっそくバニラの人懐っこさが発動したようだ。
 食卓に4人が座って食べることになったけど。
 スズメだけはどこか居心地悪そうだった。
 それに比べてトペニはリラックスした様子で食べていた。

 翌日になって。
 朝食を食べていると。
 玄関のドアを叩く音がした。
 また、スペンサー侯爵かなあと思っていると。
「エアー様。スペンサー家の騎士の方が…」
「騎士?」
 まさか、昨日のあいつらじゃあるまいなと思いながらも。
 ベールをかぶって。
 立ち上がって玄関のほうへ向かう。

 立っていたのは、まさしく昨日の失礼な騎士3人だった。

「申し訳ございませんでした」
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