丘の上の小さな 美容室
はああ、と大きなため息を吐いた。
美容室のテーブルで、一度致した。
なんと破廉恥な、と思うが仕方ない。
だって我慢ができなかった。
そして物足りないと、寝室に連れ込まれもう一度致した。
…………まあまあ、良かった。
体も、心も満たされた。
美容師はその見た目からは想像できないほど繊細に丁寧に優しくあたしを溶きほぐし、快感に酔わせて脳内を男のことで夢中にさせた。逞しい体つきも、手の暖かさも、唇の感触も、舌触りもすべて感度を上げる素材としては優秀すぎて、あたしはそれに翻弄されっぱなしだった。
思い出すと、穴があったら入りたい気分になる。快感から、淫らな行為を何度も求めてまさに痴女。だがしかし。あたしは、良かった。気持ちの整理もついた。寂しさも悲しさも、眠る男のおかげで和らいだ。
でもこの人はどうだろう。
勢いで手を出してしまった感じは、ある。
男だし、あたしがいいならさほど問題じゃないわよね。そういうことにしておこう。
ちら、と美容師に目を向けると、ばちっと目が合い「ひっ」と息を飲んだ。
「お、起きてたの?」
美容師はむくりと起き上がり、そのガタイのよい体を惜しみなく晒した。
首、胸、お腹。なんて素敵な筋肉。
無意識に首から胸にかけて指でなぞると、美容師がぱしっとあたしの手を取った。
「まだ、足りませんか。誘ってます?」
美容師の目に熱が表れ、あたしは慌てて手を引っ込めた。
「誘ってないわ。ちょっと、いい筋肉だなーって思っただけよ」
「そうですか」
「そ、そうよ」
「……」
「……」
「珈琲、飲みますか。用意してきます」
「あ、ありがと」
美容師は散らばった服をさっさと着て、寝室をあとにした。
あたしも布団の中から散らばった服を身に着けベッドから降りる。
ぴし、と腰が痛んで頬が引きつったが、何とか耐えて珈琲の香りのする方に向かう。キッチンで珈琲を淹れている美容師の隣りに立ち、自然を装い寄り添った。
この男の隣は、なぜか落ち着く。
美容室のテーブルで、一度致した。
なんと破廉恥な、と思うが仕方ない。
だって我慢ができなかった。
そして物足りないと、寝室に連れ込まれもう一度致した。
…………まあまあ、良かった。
体も、心も満たされた。
美容師はその見た目からは想像できないほど繊細に丁寧に優しくあたしを溶きほぐし、快感に酔わせて脳内を男のことで夢中にさせた。逞しい体つきも、手の暖かさも、唇の感触も、舌触りもすべて感度を上げる素材としては優秀すぎて、あたしはそれに翻弄されっぱなしだった。
思い出すと、穴があったら入りたい気分になる。快感から、淫らな行為を何度も求めてまさに痴女。だがしかし。あたしは、良かった。気持ちの整理もついた。寂しさも悲しさも、眠る男のおかげで和らいだ。
でもこの人はどうだろう。
勢いで手を出してしまった感じは、ある。
男だし、あたしがいいならさほど問題じゃないわよね。そういうことにしておこう。
ちら、と美容師に目を向けると、ばちっと目が合い「ひっ」と息を飲んだ。
「お、起きてたの?」
美容師はむくりと起き上がり、そのガタイのよい体を惜しみなく晒した。
首、胸、お腹。なんて素敵な筋肉。
無意識に首から胸にかけて指でなぞると、美容師がぱしっとあたしの手を取った。
「まだ、足りませんか。誘ってます?」
美容師の目に熱が表れ、あたしは慌てて手を引っ込めた。
「誘ってないわ。ちょっと、いい筋肉だなーって思っただけよ」
「そうですか」
「そ、そうよ」
「……」
「……」
「珈琲、飲みますか。用意してきます」
「あ、ありがと」
美容師は散らばった服をさっさと着て、寝室をあとにした。
あたしも布団の中から散らばった服を身に着けベッドから降りる。
ぴし、と腰が痛んで頬が引きつったが、何とか耐えて珈琲の香りのする方に向かう。キッチンで珈琲を淹れている美容師の隣りに立ち、自然を装い寄り添った。
この男の隣は、なぜか落ち着く。