冷徹CEOと、一夜から始まる溺愛契約

翌朝。目を覚ますと、朝日が部屋に差し込んでいた。

隣に目をやると、湊が穏やかな顔で眠っている。

こんなに近くで、湊の寝顔を見られるなんて。

無意識に頬がゆるんだそのとき、湊の目がゆっくりと開く。

「……おはよう」

「おはようございます」

「今日は、逃げないのか?」

湊が、いたずらっぽく笑う。

「もう、逃げる場所なんてどこにもありません。私の居場所は、湊の腕の中だけですから」

私の言葉に、湊の瞳が潤んだ。

「……そうか。それなら、ずっとここに閉じ込めておかないとな」

彼が満足げに私を抱き寄せる。

私たちはしばらく、ベッドの中で寄り添っていた。

窓の外は、清々しい青空が広がっている。今日も、いい一日になりそうだ。

「紗良」

湊が私の薬指を取り、昨日贈られたばかりの指輪にそっと触れた。

「この指輪に誓って、一生お前を離さない。……俺を信じてついてきてくれるか?」

「もちろん、当たり前じゃないですか」

私は湊の胸に顔を埋めた。

湊が、私の頭にキスをする。

「近々、ちゃんとした結婚式を挙げよう。お前のお父様と、俺の父親も呼んで」

「はい」

「紗良のウェディングドレス、楽しみだ」

これからの人生。時には、困難もあるかもしれない。

でも、二人一緒なら、きっとどんなことも乗り越えていける。

窓から差し込む朝日が、私たちを優しく照らしていた。
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