冷徹CEOと、一夜から始まる溺愛契約

床から天井までのガラス窓。その向こうには、東京の夜景が広がっている。

そして、デスクの前に立つ湊さん。

白いシャツ姿。袖をまくった腕が、しなやかな筋肉を覗かせている。

あの夜と、同じ姿。

「来てくれたんだな」

湊さんが、私を見つめる。

その瞳には、あの夜と同じ――切なさが宿っている。

「はい」

「どうぞ、座ってくれ」

応接セットのソファを指す。

私が座ると、湊さんも向かいのソファに腰かけた。

テーブルを挟んで、向かい合う形。

しばしの沈黙。

湊さんが、私をじっと見つめている。彼の射抜くような眼差しから、目を逸らせない。

「まず、採用おめでとう」

「ありがとうございます」

「入社は来月からだ。配属は広報部。最初は先輩社員について、業務を覚えてもらう」

事務的な話が続く。

だけど、彼の視線は――私から離れない。まるで、確かめるように。

「それと」

湊さんが言葉を切る。その表情が、僅かに揺れる。

「もう一つ、話がある。これは業務とは関係ない。個人的な話だ」

「はい」

湊さんが立ち上がり、デスクへ向かう。

そして、何か書類を持って戻ってきた。
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