冷徹CEOと、一夜から始まる溺愛契約

「湊?」

私は慌てて駆け寄った。

湊の額に触れた瞬間、異常な熱さに息を飲む。まるで火傷しそうなほど。

「熱があるじゃないですか!」

「大丈夫……ちょっと熱いだけ……」

そう言いながら、湊の足がよろめく。

「湊!」

私は咄嗟に湊の体を支えた。

こんなに弱った湊を見るのは、初めてだった。

いつも強くて、頼りになる湊が――今は、私の肩に体重を預けている。

「すぐベッドに行きましょう」

「すまない……」

湊の声がか細い。

私は湊の腕を自分の肩に回し、腰に手を添えて支える。

湊の体は重いけれど、今は支えなければ。

一歩、また一歩。廊下を歩くのに、いつもの何倍も時間がかかる。

「もう少しです。頑張って」

「ああ……」

湊が、私に体重を預けながら歩く。

その姿があまりにも痛々しくて、胸が締め付けられる。

やっとの思いで寝室に辿り着き、湊をベッドに座らせた。

「横になってください」

湊がゆっくりとベッドに横たわる。その動作さえ、辛そうだ。

ネクタイを緩め、スーツのジャケットを脱がせる。

シャツのボタンも外し、少しでも楽な姿勢にさせてあげたい。

「今、冷やすタオル持ってきますね」

立ち上がろうとすると、湊が私の手を掴んだ。
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