冷徹CEOと、一夜から始まる溺愛契約

最近の湊は、私の些細な変化にもすぐ気づくようになった。

「今日は、新しい香水か?」

「髪、少し切った?」

そんな何気ない言葉が、私を特別な存在として見てくれているのだと実感させてくれる。

オフィスでも、その温度は変わらない。

人前では徹底して「社長と部下」を演じているものの、ふとした瞬間に視線が重なる。

会議中、資料を説明する私の手元や、廊下ですれ違う一瞬。

彼の眼差しは、磁石のように私を捉えて離さない。

「社長、会議に集中してください」

湊の秘書の吉田さんが、困り果てた様子で耳打ちする。

「わかっている」

湊はそう答えたが、視線だけは私から離れなかった。

私は、頬を赤らめながら資料に目を落とす。

こんなに見つめられたら、集中できない。



休憩時間。給湯室でコーヒーを淹れていると、、同僚の本橋さんが悪戯っぽく微笑みながら近づいてきた。

「高嶺さん、最近すごく綺麗になったわね」

「えっ、そうですか?」

「ええ。内側から光が漏れているような……そんな感じ」

本橋さんは逃がさないと言わんばかりに、ニヤニヤしながら距離を詰める。

「ひょっとして、素敵なパートナーでもできたのかしら?」
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