恋に臆病な私と恋を知らなかった御曹司の距離が、ゼロになるまで
同時刻――。
「向坂さん、飲み物、何飲む?」
トイレから戻ってきた来海に大輔がメニュー表を差し出し、
「あ、いえ、私はもう――」
来海がそう断りを入れた、その時、
「おい、見ろよこれ!」
誰かがスマートフォンを掲げる。
「ネットニュース! うちとNRGグローバルホールディングスが正式に業務提携だって!」
「マジかよ!?」
その一言に店内が一気にザワついていく。
「これでうちの会社は更に大きくなるな」
「社長、やるなぁ!」
それと同時に会話を聞いた来海の手がピタリと止まり、大輔は自身のスマートフォンを取り出してニュースを確認する。
「……本当だ」
そう呟く大輔に、来海がチラリと彼のスマートフォンを盗み見ると、そこには周りが言う通りの記事が映し出されていた。
「…………」
「向坂さん、大丈夫?」
そんな来海を気遣う大輔の声は周りの声に掻き消され、
「それじゃあ噂に出てた羽柴くんの縁談相手ってNRGグローバルホールディングスのご令嬢ってこと!?」
「これってもう、噂じゃないんじゃ……」
充輝の縁談についての話題が飛び交っていく。
(NRGグローバルホールディングスの令嬢が相手って……そんなの、充輝の感情どうこうでは断れないんじゃ……)
相手の存在の大きさを知った来海の胸は締め付けられ、頭の中は真っ白になっていった。
「向坂さん、飲み物、何飲む?」
トイレから戻ってきた来海に大輔がメニュー表を差し出し、
「あ、いえ、私はもう――」
来海がそう断りを入れた、その時、
「おい、見ろよこれ!」
誰かがスマートフォンを掲げる。
「ネットニュース! うちとNRGグローバルホールディングスが正式に業務提携だって!」
「マジかよ!?」
その一言に店内が一気にザワついていく。
「これでうちの会社は更に大きくなるな」
「社長、やるなぁ!」
それと同時に会話を聞いた来海の手がピタリと止まり、大輔は自身のスマートフォンを取り出してニュースを確認する。
「……本当だ」
そう呟く大輔に、来海がチラリと彼のスマートフォンを盗み見ると、そこには周りが言う通りの記事が映し出されていた。
「…………」
「向坂さん、大丈夫?」
そんな来海を気遣う大輔の声は周りの声に掻き消され、
「それじゃあ噂に出てた羽柴くんの縁談相手ってNRGグローバルホールディングスのご令嬢ってこと!?」
「これってもう、噂じゃないんじゃ……」
充輝の縁談についての話題が飛び交っていく。
(NRGグローバルホールディングスの令嬢が相手って……そんなの、充輝の感情どうこうでは断れないんじゃ……)
相手の存在の大きさを知った来海の胸は締め付けられ、頭の中は真っ白になっていった。