恋に臆病な私と恋を知らなかった御曹司の距離が、ゼロになるまで【完】
「――ッんん、」

 唇を重ねるたびに息が絡み合って互いの熱がじわじわと溶け合っていく中、ベッドの上にはいつの間にか二人の衣服が無造作に散らばっていた。

「来海……もう……我慢出来ない……」
「……っ、みつ、き……」

 逃げ場のない腕の中で、充輝の想いが痛い程に伝わっている来海は、その言葉に胸を震わせながらも恥ずかしさから視線を外す。

「来海も……限界でしょ?」

 低く囁かれ、頬に触れる指先がそっと輪郭をなぞるとそのまま顎を掬われた来海の呼吸は更にに乱れていく。

「そんな顔して……違うだなんて、言わせないよ」
「……っ、そんな……こと、……」

 恥じらいながらも来海は充輝と同じで余裕は無く、早く繋がり合いたいと思う反面、もう少しこうしていたい思いもあった。

 充輝の指が身体を滑っていくと、来海はピクリと大きく反応する。

「……っや、」

 擽ったさと気持ち良さが来海を襲い余裕を無くしている中、充輝はそれを分かった上でゆっくり少しずつ指を下へと滑らせていく。

 胸の膨らみに触れたかと思えば、今度はその頂きを指で弄り、

「っ、あ……ッん、……やっ、」

 来海が嬌声を上げるたびに、充輝の興奮は増すばかり。

「……み、つき……っ、いじわる、……しないで……ッ」

 身体を執拗に攻められると来海は先程よりも余裕を無くして乱れた姿を見せ、潤んだ瞳で充輝を見ながら、「意地悪をしないで」と懇願するも、それは逆に充輝を煽る行為になってしまい――

「意地悪してるつもりは無いよ? 来海が気持ち良くなれることしかしてない――」
「――ッんん!」

 再び唇を塞ぐと、充輝は手を来海の下腹部の方に滑らせていき、既に蜜が溢れて湿っている下着の上まで持ってくる。

 そして、

「――来海だって、我慢出来ないでしょ? ここ、こんなに濡らしてるんだから」

 唇を解放した充輝は来海の耳元でそう囁くように問い掛けると、彼女の穿いていた下着を脱がせていった。
< 161 / 170 >

この作品をシェア

pagetop