恋に臆病な私と恋を知らなかった御曹司の距離が、ゼロになるまで
ある休日の朝、来海はドアポストに何かが入っていることに気付き、何気なく取り出して中身を確認すると、入っていたのは数枚の写真で写っているのは今よりも少し昔――学生時代と思われる来海自身。
眠っている横顔や無防備な姿などが収められていて、それらはいずれも来海の記憶にない場面ばかりで明らかに隠し撮りされたものだった。
(何これ……もしかして、付き合ってた時に泰斗が撮ったの?)
写真を目にした途端背筋を冷たいものが走り、来海は恐怖に足の力を奪われて床に崩れ落ちそうになる。
恐怖と気持ち悪さでどうにかなりそうな来海は自分一人の胸にしまっておくことは出来なくて、今日は休日で特に予定もなく充輝が訪ねて来る約束もないのだけど、迷わず連絡を入れた。
連絡を受けた充輝は三十分程でアパートに駆け付けた。
そして写真を見た瞬間、充輝の表情には抑えきれない怒りが滲んでいく。
けれど、ここで感情に任せて動けば事態が悪化することを理解しているので、充輝はまず来海を一人にしないこと、泰斗の行動を予測することを優先した上で来海の身に危険が及ばぬよう冷静に対策を考えていた。
しかし、嫌がらせは止むどころか悪化する一方で、来海の精神は限界に近い状態まで追い詰められていく。
そんな状態を見過ごせないと、以前から泰斗について調べていた充輝は彼が以前関わったことのある大手企業の社員である事実を突き止めた。
しかも泰斗はそれなりの役職に就いていることもあり、それならばと充輝は匿名で企業にメールを入れた。
その内容というのは、来海へのストーカー行為や嫌がらせの数々とその証拠について。
大手企業ともなれば、それが事実だと証明されればそれなりの処分が下されるはずだと思い事態が動き出すのを待っていると、それから数日後、泰斗の職場では来海に対するストーカー行為が問題視されて、泰斗本人への聞き取りを行った末、証拠を提示されたことで本人が認めざるを得なかったこともあり、職場からは降格処分が下された。
泰斗にとって、その処分は致命的だったに違いない。
表向きには反省した態度を見せて降格を素直に受け入れたものの、実際怒りは消えるどころか来海と充輝へ向けられた。
そして、泰斗は証拠を提示したのは充輝だろうと考え、どう復讐してやろうかという物騒な考えばかりが彼の脳内を支配していた。
眠っている横顔や無防備な姿などが収められていて、それらはいずれも来海の記憶にない場面ばかりで明らかに隠し撮りされたものだった。
(何これ……もしかして、付き合ってた時に泰斗が撮ったの?)
写真を目にした途端背筋を冷たいものが走り、来海は恐怖に足の力を奪われて床に崩れ落ちそうになる。
恐怖と気持ち悪さでどうにかなりそうな来海は自分一人の胸にしまっておくことは出来なくて、今日は休日で特に予定もなく充輝が訪ねて来る約束もないのだけど、迷わず連絡を入れた。
連絡を受けた充輝は三十分程でアパートに駆け付けた。
そして写真を見た瞬間、充輝の表情には抑えきれない怒りが滲んでいく。
けれど、ここで感情に任せて動けば事態が悪化することを理解しているので、充輝はまず来海を一人にしないこと、泰斗の行動を予測することを優先した上で来海の身に危険が及ばぬよう冷静に対策を考えていた。
しかし、嫌がらせは止むどころか悪化する一方で、来海の精神は限界に近い状態まで追い詰められていく。
そんな状態を見過ごせないと、以前から泰斗について調べていた充輝は彼が以前関わったことのある大手企業の社員である事実を突き止めた。
しかも泰斗はそれなりの役職に就いていることもあり、それならばと充輝は匿名で企業にメールを入れた。
その内容というのは、来海へのストーカー行為や嫌がらせの数々とその証拠について。
大手企業ともなれば、それが事実だと証明されればそれなりの処分が下されるはずだと思い事態が動き出すのを待っていると、それから数日後、泰斗の職場では来海に対するストーカー行為が問題視されて、泰斗本人への聞き取りを行った末、証拠を提示されたことで本人が認めざるを得なかったこともあり、職場からは降格処分が下された。
泰斗にとって、その処分は致命的だったに違いない。
表向きには反省した態度を見せて降格を素直に受け入れたものの、実際怒りは消えるどころか来海と充輝へ向けられた。
そして、泰斗は証拠を提示したのは充輝だろうと考え、どう復讐してやろうかという物騒な考えばかりが彼の脳内を支配していた。