Before Dawn.


「あの依織がタジタジだぞ」



他人事のように隣でケラケラ笑っている慎。
あの方、貴方の親友では?と思いながらもその無邪気な笑顔に惹かれている自分もいる。



「依織も満更じゃなさそうじゃん」



後輩に抱き着かれては突き放し、をずっと繰り返している。本気で拒めば1度で済みそうなのに。



「っ、おい!慎!助け……、ちょっ、お前まじでいい加減にしろ!」

「酷い!俺はこんなにも依織さんの事を想っているのにぃ!!」


「……なにあれ、何かの演劇?」

「ラブロマンスものか、」



“酷い!依織さん!”、そんな声が響く中まさに他人事のように分析する私達。
慎は助けを求められている身だというのに、もはや立ち上がる気配もない。



「もっと、俺の事見てくださいよぉぉぉ!頼ってくださいよぉぉお」

「おま、まじで正気に戻れよ!」


「熱い青春ものでしょ」

「えぇ?演劇ってもっと、こう…」


「どうでもいいから早く助けろよ!!!」


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