Before Dawn.
「ほんっと、可愛くねぇ女だな。ムカつくわ」
「私を可愛いなんて言ってくれる人、1人いれば十分だから気にしないで?」
「チッ、俺からの宣戦布告は受け取ってくれたか?」
「あぁ、あのいかにも昭和感溢れる手紙?アンタ、宣戦布告の漢字も分かんなかったの?教えてあげようか?」
「テメェ調子に乗ってんじゃねぇぞこら!!!」
…わお。血の気が多いなぁ。
ガンッとバットで地面を叩いた赤髪の男。
フーッフーッ、と興奮している。
薬でもやってんのか。
「…おっかねえ」
「おい雨音」
「揶揄うのはもう十分でしょ?皆、この前のやり返しがしたくてウズウズしてる」
………。
周りを見ると、いつの間にか全員の視線が私に向いていた。
“いいですよね”
“殺っちゃっていいですよね”
“早くGOサインくれ”
“早く、早く!!”
変なところで従順なんだから。可愛い。
「手加減なんかしなくていい」
ギラギラと光る目が開始の合図。
「殺れ」
全員が私の声を合図に走り出した。
テーブルの上には缶ビール。
…ノン、アルコール。
あぁ、本当。可愛い奴らだ。