海姫物語
「いや、いいんだ。俺口ばっかりで結局勇気が出せてなかったんだって気がついたから。海へ出ることはできるんだから、そこから更に泳いでみればよかったんだ。姫奈みたいに」
そしてエリクは王向けになって波に身を任せて目を閉じた。
「昼間の海ってこんなに気持ちいいんだなぁ」
「本当は大輝に腕で勝つことができたでしょう?」
こんなに早く抜け穴を掘ることができたんだ。
大輝なんて簡単にノックアウトしてしまうはずだ。
それでもこうして外に出たのは、エリクがこのどさくさを利用したとしか思えない。
「さぁ、どうかな? アイツ強そうだったし俺負けてたかも」
「嘘ばっかり」
姫奈は楽しくなってクスクス笑う。
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