海姫物語
この研究施設での成果をしめすことができるはずだった。
「どうして? 今なら感染者もいないから海で泳ぎ放題なのに?」
甘い誘惑に負けないように姫奈はモニターの講師の顔を見つめた。
50代後半くらいの額が薄くなってきた男性講師が、さっきから熱心に四字熟語について語っているけれど、ちっとも頭に入ってこない。
隣のエリクが話しかけてくるせいだ。
自分のタブレットに視線を落とすとエリクと同じくらい真っ白でため息が出た。
「お願いだから今はそういう話はやめて。私国語の勉強は好きなの」
姫奈が強い口調で引き離すと、隣から少し乱暴な舌打ちが聞こえてきたのだった。
☆☆☆
「どうして? 今なら感染者もいないから海で泳ぎ放題なのに?」
甘い誘惑に負けないように姫奈はモニターの講師の顔を見つめた。
50代後半くらいの額が薄くなってきた男性講師が、さっきから熱心に四字熟語について語っているけれど、ちっとも頭に入ってこない。
隣のエリクが話しかけてくるせいだ。
自分のタブレットに視線を落とすとエリクと同じくらい真っ白でため息が出た。
「お願いだから今はそういう話はやめて。私国語の勉強は好きなの」
姫奈が強い口調で引き離すと、隣から少し乱暴な舌打ちが聞こえてきたのだった。
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