海姫物語
恥ずかしさから顔がカッと熱くなる。
だけど自分の手に持っている棒から火が出ている様子がすごく不思議で凝視してしまう。
「姫奈ちゃんって不思議な子だね」
大輝もクスクスとこちらを見て笑っている。
「そ、そんなこと、ないです……」
消え入りそうな声で答えると「明日もここに来られる?」と、質問された。
「わからないです」
素直に首を振ると、ピアスの女が「大輝が振られてる」と笑った。
「じゃあ、せめてライン教えて?」
荷物の中から色いスマホを取り出して戻ってきた大輝に姫奈はまたも左右に首を振ることになった。
スマホなんて持っていない。
施設内にいればそんなもの必要ないから、持ったこともない。
< 39 / 136 >

この作品をシェア

pagetop