海姫物語
ずぶ濡れのまま器用に岩肌を登り、その上にそびえ立つ巨大な施設に向かって歩き出す姫奈にエリクはため息をついた。
エリクは何度となく姫奈と共にこの施設から出ることができればと、夢みてきた。
が、姫奈本人にまったくその気がないようで未だに実現していない。
子供の頃からずっとここで暮らしてきて、もう17歳になる。
体も考え方ももう十分大人だし、そこまで守ってもらう必要だってないのに。
ようやく岩を登りきって姫奈に近づいたとき、姫奈は気持ちを落ち着かせるように深呼吸をしていた。
「ごめん。そんなに怒らないでくれよ」
「……こっちこそごめん」
姫奈がなんだか泣きそうな顔でそう言って、うつむいてしまった。
エリクは何度となく姫奈と共にこの施設から出ることができればと、夢みてきた。
が、姫奈本人にまったくその気がないようで未だに実現していない。
子供の頃からずっとここで暮らしてきて、もう17歳になる。
体も考え方ももう十分大人だし、そこまで守ってもらう必要だってないのに。
ようやく岩を登りきって姫奈に近づいたとき、姫奈は気持ちを落ち着かせるように深呼吸をしていた。
「ごめん。そんなに怒らないでくれよ」
「……こっちこそごめん」
姫奈がなんだか泣きそうな顔でそう言って、うつむいてしまった。