氷の法医学者と、秘密の共犯になりました
処置は進んでいく。
新しいルートが確保される。
傷口の出血はすぐに止まった。
藤堂さんは抵抗しながらも、看護師の声かけに少しずつ従うようになった。

その間、私はずっと沢渡先生の前に立っていた。

血が見えないように。
誰かが先生の顔色を見ないように。
先生が、自分の呼吸に飲み込まれないように。

私が彼を守っている。

そう思った瞬間、胸が熱くなった。
けれど、すぐに冷たい罪悪感が追いかけてくる。

守りたい?
どの口で。

私はこの人の弱点を武器にした。
彼が一番見られたくない場所を覗き込み、それを条件に協力を求めた。

なのに今さら、守りたいなんて。

私はずるい。
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