氷の法医学者と、秘密の共犯になりました
私はフロアに戻り、資料を抱え直した。
「真鍋先輩」
「ん?」
「三件の医療関係の接点、もう一度洗います。外来だけじゃなくて、在宅医療、訪問看護、薬の管理まで」
「沢渡先生から?」
「はい」
「相変わらず仕事が早いな、氷の先生」
その呼び方に、私は少しだけ目を伏せた。
真鍋先輩は気づかない。
「手、足りるか?」
「足ります。……足りなくてもやります」
「それ、危ない刑事の返事だぞ」
「事件を止めるには必要です」
真鍋先輩がため息をつく。
「今井、お前は真面目すぎるんだよ」
「不真面目よりいいです」
「そういう話じゃない。真面目なやつほど、自分の限界を無視する」
その言葉を聞いた瞬間、なぜか沢渡先生の声が重なった。
君は勢いで動くタイプに見える。
私は首を振って、その声を追い出した。
「大丈夫です」
「その大丈夫は信用できない」
「先輩に言われたくありません」
「俺は適当に休む才能があるからな」
真鍋先輩は笑いながら、自分の端末を引き寄せた。
「一件目の会社員、在宅医療の記録があるか確認する。お前は二件目と三件目を見ろ」
「ありがとうございます」
「沢渡先生に使われてるみたいで癪だけど、方向性は悪くない」
私は頷き、席に戻った。
「真鍋先輩」
「ん?」
「三件の医療関係の接点、もう一度洗います。外来だけじゃなくて、在宅医療、訪問看護、薬の管理まで」
「沢渡先生から?」
「はい」
「相変わらず仕事が早いな、氷の先生」
その呼び方に、私は少しだけ目を伏せた。
真鍋先輩は気づかない。
「手、足りるか?」
「足ります。……足りなくてもやります」
「それ、危ない刑事の返事だぞ」
「事件を止めるには必要です」
真鍋先輩がため息をつく。
「今井、お前は真面目すぎるんだよ」
「不真面目よりいいです」
「そういう話じゃない。真面目なやつほど、自分の限界を無視する」
その言葉を聞いた瞬間、なぜか沢渡先生の声が重なった。
君は勢いで動くタイプに見える。
私は首を振って、その声を追い出した。
「大丈夫です」
「その大丈夫は信用できない」
「先輩に言われたくありません」
「俺は適当に休む才能があるからな」
真鍋先輩は笑いながら、自分の端末を引き寄せた。
「一件目の会社員、在宅医療の記録があるか確認する。お前は二件目と三件目を見ろ」
「ありがとうございます」
「沢渡先生に使われてるみたいで癪だけど、方向性は悪くない」
私は頷き、席に戻った。