私、王子様に独占されたい。
第三話 最近の蓮 優陽side
放課後の教室。
夕日がオレンジ色に差し込む中、俺は蓮の様子を横目で見ていた。

……あれ、蓮、なんかおかしいな。

机に肘をつき、ぼんやり窓の外を見つめている。
いつもなら、周りに女子がいても涼しい顔してるのに。
今日は……なんだ、その沈黙は。

「……あ、やっぱり」

俺は心の中でにやりと笑った。
お前、完全にやられてるな。

何があったかすぐ分かる。
さっきの日和とのやり取りだ。
あのぎこちない笑顔、声の上ずり方、頬の赤さ――全部出てる。

「おい、蓮。なんか様子おかしくね?」

俺が声をかけると、バッと顔を上げる。
「……別に」
見ればわかる、めっちゃ挙動不審だ。

「ふーん、別にか。嘘つけ」
俺は机に肘をつき、肩を揺らして笑う。
「お前の目、隠せてねぇぞ」

蓮は赤くなって、視線を逸らす。
……かわいいな。
いや、親友として冷静に言うけど。

「……お前、まさか、あの子のこと、好きなんじゃね?」

蓮は固まる。
心の中で混乱してるのが、こっちにも伝わる。
「え……? 俺……日和のこと、好きなの……?」
自問自答してるんだな、これ。

俺はニヤリと笑った。
よし、後は俺が背中押す番だ。

「お前さ、もう顔に出まくりだぞ」
肩を軽く叩く。
「好きなら、行けよ。お前、そういう子、ちゃんと大事にしたいんだろ?」

蓮は少し戸惑った顔をしたけど、心の奥で何かが動き始めてるのが分かる。

「勇気出せ、蓮。俺が後押ししてやる」

親友として、心の中で少しだけ熱くなる。
……いや、こっちは完全に兄貴気取りだ。
でも、蓮が日和を大事にしたいなら、全力でサポートしてやる。

夕日が二人の影を長く伸ばす教室で、俺は決めた。
「よし、こいつ、もう動くな」
心の中で笑いながら、蓮が一歩踏み出すのを待つことにした。
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