麗しの桃は攫われる〜狼獣人の番は甘い溺愛に翻弄される〜
14.最愛と再会
バン!!
鳴り響くひとつの大きな衝撃音。
勢いよくそちらに顔を向けると、教会の扉が蹴破られ、勢いよく飛んでいた。
「モモネリア......っ!!」
それはよく知った者の声だった。
振り返ると、今一番会いたいと願っていた人が、息を切らして鬼気迫る表情で立っている。
「.....リー、ド?」
理解がゆっくりと追いつくと、モモネリアは鼻の奥がツンとした。
自分の内から、驚きと安堵と喜びと.....様々なものが込み上げてくる。
「ローネル!!モモネリアから離れろ!!」
その瞳に彼女の姿を捉えた後、すぐ側にいるローネルをキッと睨んでリードネストが叫ぶ。
するとーーー。
「.......タイムアウトだ」
「......?」
モモネリアが入り口に気を取られているうちに、ボソリと呟いたローネル。
そしてーーーー。
いつの間にか止んでいた突風は、今度はローネルだけを包み込んで、瞬く間に彼の姿をその場から消し去った。
モモネリアが再びそちらに視線をむけるほんの一瞬に。
まるで、今までの出来事が夢だったかのように。
「.......ローネル?」
辺りを見回してみても、倒れている護衛たち以外、誰もいない。
「........またね、“モモネリア“」
微かに、そんな声が彼女の耳に届く。
モモネリアは、呆然とローネルに口付けられた“額“をそっと撫でた。
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