麗しの桃は攫われる〜狼獣人の番は甘い溺愛に翻弄される〜


「んんっ.......くすぐったいわ」




「ふっ......ごめん。可愛すぎて、止められない」




「......はぁ。お前はどうしてそんなに.....愛らしさのかたまりか?........一体俺をどうしたいんだ?」



 ドロドロに溶けていた表情が締まることはなく、さらに溶け出す。


 ぶつぶつと「俺の番が、天使すぎて危険だ」などとわけのわからないことを言っているが、モモネリアの胸はどんどん満たされた。





「......あのさぁ。そういうのは、部屋に戻ってからにしてくれる?」




 目の前で、イチャイチャを見せられたローネルは、呆れ顔で投げやりにツッコんだ。




 そこで、モモネリアはハッとする。



 そういえば、ローネルもいたのだ。



 思わず、二人だけの世界に入っていたことが急に恥ずかしくなってきた。





 リードネストだけはそんなことなど関係なく、相変わらずローネルは眼中に入っていない。



 が、どんどん真っ赤になるモモネリアを見て、それはそれはご満悦に頬を緩めて、スクッと立ち上がった。

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