麗しの桃は攫われる〜狼獣人の番は甘い溺愛に翻弄される〜

 身長が190センチを超えるリードネストにとったら、女性の平均身長であるはずのモモネリアでも小さく感じるらしい。
 

 ちなみに、桃をもいで戻ったリードネストが負っていた怪我は、翌日にはほぼ完治していた。


 リードネスト曰く、獣人は元々体が強く怪我を負っても治りやすい傾向にあるという。


 特にリードネストは、体質なのか、他の獣人よりもその傾向が強いと聞いた。



 まるで魔法みたいで、思わずペタペタ腕や顔を触って確かめてしまったら、リードネストが真っ赤になりながらなぜか喜んでいた。



 それでも、痛かったものは痛かっただろうと気遣うと、「大切なモモネリアが笑ってくれたんだ。痛さなんて吹っ飛んださ。それに、こうしてモモネリアが俺に触れてくれたのだ。むしろ役得だったと思うが?」と真面目な顔で言うものだから呆れた。



 そんな出来事を含め、モモネリアは今までのリードネストを思い返す。


 照れて顔を赤く染めながら、ぷいっとわざとむくれてみせた。
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