麗しの桃は攫われる〜狼獣人の番は甘い溺愛に翻弄される〜
「......もう、本当にリードは私に甘すぎる....と思う」
「当たり前だ。モモネリアを甘やかすのは、俺の特権だ。誰にも譲らん」
至極当然のように、リードネストはそう言った。
獣人は、番という存在にどこまで尽くし、どれだけの愛を捧げるのだろう。
その愛情がとてつもなく深く.....深く感じ、底が見えず困惑する。けれども、確かにその深い底なし沼のような愛情に喜びを感じている自分がいるのだ。
リードネストは、モモネリアがお願いすれば何でも聞き入れるきらいがあるし、モモネリア自身、リードネストにかなり甘え始めている自覚があった。
しかし、一方ばかりが頼り甘える関係は、いつか歪みがでたり、一方だけが苦しくなるのではないだろうか。
リードネストはモモネリアに頼ってこないし、ただ純粋にモモネリアに愛情を注ぐに徹して、絶対にリードネストと同等の気持ちをモモネリアに強要したりしない。
まだ、リードネストとの関係に迷っているモモネリアにとっては有り難いが、リードネストはそれでいいのだろうか、と心配になる。