麗しの桃は攫われる〜狼獣人の番は甘い溺愛に翻弄される〜


「可愛いなぁ......」



 .....いやいや、あなたねぇ。目がハートマークになってるわよ。


「.....モモネリア。求愛行動って、知ってるか?」

「求愛、行動?.....好きです、って伝えるときにとる行動だよね?」

 突然、話題を振られて首を傾げたモモネリアは、迷いながら答えた。

「あぁ、そうだ。.....狼獣人の男は、愛する番に様々な求愛をする。毎日愛を囁き、プレゼントを贈り、番が望む場所へ連れていき、番が喜ぶことは何でもする。.....じゃぁ、狼獣人の愛を受け入れた番は、どんな求愛行動をとると思う?」

 リードネストの質問の意図がわからない。


「んー.....告白を受け入れる?」

「まぁ.....確かにそれもあるが.....愛を受け入れた番は、狼獣人の男に自分で作ったものを贈るんだ。中でも手作りの食べ物を贈るということは、俺たちにとって、あなたは最愛だという意味の求愛行動なんだ」

「..........へ?」

 モモネリアは、硬直した。

 それでは、手作りのクッキーとハンカチをプレゼントしたモモネリアは、リードネストに求愛したことになる。

 リードネストの愛に、しっかり答えた形になっている、ということか。

 知らなかったとは言え、意味を知った今、徐々にことの重大さがわかってきた。


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