麗しの桃は攫われる〜狼獣人の番は甘い溺愛に翻弄される〜
「......私は....私は、リードが......好き」
気持ちを問うてきたはずのリードが、目を見開き固まって、何の反応も見せない。気持ちを明確に意識した今、その顔もさらに可愛く感じて、モモネリアは再度伝えた。
「......リード、好きよ」
その言葉で、我に返ったリードネストは、ぶわっと涙を溢れさせた。
今度は、モモネリアが固まる。
リードネストが泣いたところなど、見たことがない。
「すっ、すまない。情けない、が......嬉しくて......止まらない。モモネリアに、そう言ってもらえたことが、奇跡のようで。....モモネリア。.....俺の唯一無二の番。愛する人。......ありがとう、俺もお前を.....お前だけを愛している」
端正な顔を歪ませて、喜びの涙を流すリードネストは、とても美しかった。
......こんな綺麗な泣き顔見たことないなぁ。
.......与えてもらうばかりでなくて、私もこの人に幸せをたくさんあげたい。
.......守ってあげたい。
モモネリアは自分のハンカチで、リードネストの涙を優しく拭う。リードネストが涙で赤くなった目を向け、モモネリアを見つめる。
二人を幸せな空気が包んで、どちらからともなく微笑み合ったーー。