麗しの桃は攫われる〜狼獣人の番は甘い溺愛に翻弄される〜
それとなく誰か助けてくれないかと、ぐるりと見回してみても、誰もがニコニコ......いや、ニマニマ、笑顔を向けるだけである。
最後の頼みの綱であるカーヴィンを見遣れば、カーヴィンはにっこりと、それはもう優しげな笑みを浮かべる。
......こちらも助ける気はない、のね。
そう思って苦笑いで返すと、何故かリードネストがムッとする。
「.....なぜ、カーヴィンをそんなに見つめる?」
「えぇっ?そんな見つめたかしら.....?気のせいよ」
助け舟を求めていたとは言いづらく、モモネリアは誤魔化そうした。
けれど、リードネストは納得していない。