麗しの桃は攫われる〜狼獣人の番は甘い溺愛に翻弄される〜


「奥様がご存知ないのも、無理はございません。旦那様は、奥様のために何でもなさりたいのです。奥様が望んでいらっしゃることは、出来る限り叶えて差し上げたいのでしょう。旦那様の独占欲や嫉妬心は、奥様を愛するが故です。奥様の希望で街に出られた際は、奥様の見ていないところで、奥様に熱い視線を送っておられる殿方に睨みをきかせておいででしたし。牽制でしょうね。この見た目の旦那様に、睨まれた殿方は、さぞ恐怖を感じておられたことでしょう」


 うんうん、と深く頷きながら話すカーヴィン。


 リードネストは、途中で何度も話を遮ろうと、「あっ」とか「うっ」とか言葉にならない声を発していたけど、カーヴィンは構わず話し続けている。

 話してくれる内容が、ものすごく羞恥を煽られるもので、モモネリアは赤面してしまった。


 それにしても、使用人たちに思わぬところで苦労をかけていたとは。なんと申し訳ないことか。



 ............後で、リードと要相談だな。








< 85 / 184 >

この作品をシェア

pagetop