初恋の人がいきなり上司で、訳あり同居生活
なんとなく終わってしまった夕食の後、お互いにシャワーを浴びて、眠るのは同じベッドの上。
手を伸ばせば触れることができる至近距離にいても、二人の距離は保たれたまま。
おそらく体調がすぐれない塔子を気遣ってくれているのだろうと理解はしながらも、やはり寂しさは消えない。

――これから先、どうなるのかしら。

妊娠のせいか、いつもより感情の起伏が激しくなった塔子は、目頭が熱くなる。

「なあ塔子、週末に一緒に出掛けないか」
「え?」

最近特に忙しい雄平にそんな時間があるのだろうかと思いながら、塔子は聞き返した。

「久しぶりに外で食事をしよう。その時、塔子に話があるんだ」
「話?」
「その時に話すよ」

もしかして別れ話かもしれないと、塔子は想像した。

――やはり愛想を尽かされたのかしら。

そう考えれば、つじつまは合う。
本当なら聞きたいことは山ほどあるはずなのに、込み上げる涙を抑えるのに必死で、塔子は何も聞き返すことができなかった。
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