仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~


翌日、私はコンシェルジュの業務中に、久々にミスを犯してしまった

入居者から預かったドレスのクリーニングの仕上がり日を、一日早く勘違いして案内してしまったのだ。

幸い、一時間と経たず気づいてすぐに謝罪の連絡を入れ、仕上がりを早めてもらうよう業者に頭を下げたため、最悪の事態は免れた。

相手も「次から気をつけてね」と優しく許してくださったのだけど、プロのコンシェルジュとしてあってはならない初歩的なミスに心は激しく落ち込んでしまう。

もし、彼女があのドレスを着る当日に仕上がりが間に合わない、なんてことになっていたら……。

想像するだけで涙が滲んでくる。


……完全に、業務に集中できていなかった。

夕方、足取り重く帰路につきながら、ひとりで猛省する。

理由は明確。この頃は頭が統悟さんで埋め尽くされて、仕事とプライベートの切り替えができていなかったからだ。自分の未熟さが情けなくてたまらない。

帰宅したあとは、そのままお風呂場へ向かった。

いつもなら、統悟さんと今日は何を話そう……などと考えているけれど、今日ばかりは溜息しか出てこない。

お風呂からあがったあとも、ソファの端で膝を抱えながら床を見つめていた。

やがて統悟さんの帰宅を知らせるアラームが鳴り、慌てて玄関まで走る。
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