仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~
「それを知っておきながら結婚を提案し、君を頷かせてしまったこと、とても申し訳なく思っている」
私は慌てて首を横に振った。
「謝らないでください。そんなの、最初から言われなくても覚悟の上でした。それに……」
一旦言葉を区切って、心を落ち着かせる。
言うべきか迷うけれど、今伝えないと一生言えない気がした。
「結婚を受け入れたのは私の意志です。理由を聞かれたときはあんなふうに――結婚において利益のみを求めるという潔さが、私にとって都合がよかったからだと言いましたが……あれも事実ですが、……今は純粋に統悟さんの隣にいたいと、そう思っています」
言い切った。
車内の酸素を奪い尽くしてしまったんじゃないかと思うほど呼吸が苦しい。
こんなの、捉え方によっては告白をしたも同然だ。
もはや泣きたいくらいだけど……きちんと言えてよかった。
「……理優、俺は」
「っ、だからですね、私のことは心配されなくて大丈夫です。たとえ悪意に晒されるようなことがあっても、自分のこと身くらい自分で守れますし――」
「──理優」