仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~
遮るように強く名前を呼ばれて、びくっと肩が跳ねる。
直後、それとは裏腹なやさしさで、繋いでいた手を引かれた。
そうすると、必然的に向き合うかたちになり、ふいに指先の温度が離れたかと思えば、今度は両手でそっと頬を包み込まれた。
「冷たい視線も心ない言葉も、気にする必要はない」
統悟さんの深い瞳は終わりのない夜みたいだ、と思う。
そこに今、たしかに私だけが映っている。
「悪いことは全部俺が引き受けるから、君は、ただ俺だけを見ていればいいんだ」
視線ひとつでがんじがらめにされる。
私は一生、この中に囚われ続けるのだとわからされてしまう。
窓の外の喧騒も、都会の光も、もう何も届かない……──