仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~
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パーティー会場に一歩足を踏み入れた瞬間、思わずごくりと息を呑んだ。
天井のシャンデリアやら壁の装飾やら、参加者のドレスやら宝石やら。
視界いっぱいに広がる光にちかちかと目がくらむ。
……す、すごい……。
想像以上のきらびやかさだ。
ここは王国かなにかだろうか。
まさしくラグジュアリー、という単語がしっくりくる。
当たり前だけれど、友人に誘われて何度か参加したことのあるお見合いパーティーや、部署での親睦パーティーなどとは、熱気も緊張感もなにもかも違った。
周りの人々は皆、グラスを持つ仕草も笑い方も、すべてが絵のように様になっていて。
自分だけが場違いなんじゃないかって、そんな気がしてくる。
そして……もちろん覚悟はしていたけれど、想像以上に視線が痛い。
前後左右斜め、あらゆる方向から見られている気がする。
八割方、勘違いではないのが恐ろしい。
私がここにひとりで立っていたとしたら空気も同然の存在感に違いないのだけれど、今回はわけが違う。
かの有名な大財閥・夜見グループの御曹司である夜見統悟の隣に、あろうことか妻として立っているんだから。
私……変じゃないかな……?
ドレス、ちゃんと着られてる?
歩き方はおかしくない?
頭の中が次々と不安で埋め尽くされていく。
そんなときだった。
「理優」
頭上からひそやかな声が落ちてきた。
見上げた先で、統悟さんと視線が絡む。