仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~
「……だけど、君の望みは全部叶えてやりたい」
彼の長い指が首筋を伝うのがわかった。
肌が焼けるように熱い。
「この痕が誰にも見られないように、パーティー当日はショールか何かを羽織ること。それが条件だ。……わかったか?」
私を見下ろす目が、すうっと妖しく細められる。
────底の見えない漆黒。
初めて会ったときから、もうずっと、この中に囚われている。
甘い痺れがゆるやかに体中を侵していく。
やっぱり悪魔みたいだ、と思う。
その悪魔に心を捧げるように、私はゆっくりとうなずいた。