仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~
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ご両親への挨拶を終えた後は、緊張なんて感じている暇もないくらい、私たちの元へひっきりなしにたくさんの人が押し寄せてきた。

「統悟さん、お会い出来て光栄です。それにしてもら奥様は本当にお美しい方だ、羨ましい」

「夜見社長、この度はご結婚おめでとうございます。とてもよくお似合いでびっくりしてしまいました」

次々と差し出される名刺、そして賛辞の言葉。
私はそれらに何度も練習したとおりの丁寧な態度で応えていく。

こういうとき、コンシェルジュをやっていて本当によかったと思う。

その傍らで、完璧な夫婦のための演技も欠かさなかった。

統悟さんの腕に手を絡めて歩き、ときには彼のネクタイを直すふりをし、ときには耳元に顔を寄せ、内緒話でもするように言葉を交わして親密を演出した。


「ねえ見て。本当に仲がいい夫婦なのね。ちょっと羨ましいな」
「あの夜見さんが奥さんには甘々なんて……まさかのギャップだわ」

あちこちから聞こえてくる声に対して、演技をしているという罪悪感が募る。

それでも、統悟さんの隣に立つことを受け入れてもらえているのだと思うと、少し救われる気がした。
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