仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~
【今夜、大事な話があります。それから、渡したい物も。家で待っていてください】
「大事な、話……」
送られてきた文字を声に出して反芻した瞬間、さらに激しく嗚咽がこみ上げる。
離婚の話を彼から直接聞く勇気なんて、あるわけがない。
せめてクレームの誤解は解きたいけれど……。
そんなメッセージを打つ気力はもう残っていなかった。
これでいいんだと言い聞かせる。
デマだとしても、ネットで記事が出てしまった以上、そばにいると統悟さんに迷惑がかかってしまう。
あんなにやさしくしてくれた、彼のご両親にも……。
……大丈夫。
どうせ、私たちの結婚は初めから偽りたったんだから。
私はしばらく画面を見つめて。
それから、震える手で彼の連絡先を削除した。
「……っ、統悟さん……さようなら。……好きになってごめんなさい……」