仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~
それから間もなく、ネット上の空気は一変した。
「高潔な経営者」として彼を認識するコメントで溢れた画面を見ながら、私は休憩室で胸を撫で下ろす。
彼がこれまで沈黙を貫いていたことさえも、「恩着せがましいことを言わず、結果で示す男の美学」などと語られていた。
統悟さんは世間の批判の声なんて、気にもしていなかったかもしれない。
これは私の自己満足だ。
好きな人を余計な悪意から守ることができた。
そう思うと、失恋で傷を負った心が、ほんの少し救われる気がするのだった。