仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~

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統悟さんと離れてから、さらに一ヶ月以上の月日が流れた。

元いたマンションでのコンシェルジュの仕事は、驚くほど順調だ。
かつてのように、入居者の方々から温かい言葉をかけてもらうことも増えた。

クラルテへ異動する前までの────統悟さんと出会うでの日常がそこにはあった。

……そう。すべてがあるべき場所に戻ったのだ。

統悟さんは夜見財閥の御曹司として会社を支えて。
私は名もなきコンシェルジュとして、また誰かの日常を支える。


それでいい。それが正解なのだと言い聞かせながら、私は今日もカウンターに立つ。



「……成田先輩、大丈夫ですか? お弁当全然進んでませんよ?」

休憩中、ぼうっと座っていたところに笹井さんの声が落ちてきた。
私はハッとして顔を上げる。

「大丈夫だよ、ありがとう。ちょっと考え事をしていて……」

「ほんとに無理しないでください〜。最近、また少し痩せたんじゃないですか?」

心配そうに覗き込まれ、慌てて笑顔を作る。
お弁当は半分だけ食べて、また勤務へと戻った。
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