仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~
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クラルテへ向かう車内の中で、統悟さんはこれまでのことをゆっくりと話してくれた。


あの日、私宛てに入っていた入居者からのクレームは、すべて沖野さんが偽造したものだったらしい。

あんなに寄り添ってくれていたはずに、どうして。
信じたくなかったけれど、突きつけられた証拠を前に、私は事実を受け入れるしかなかった。

統悟さんの調査によれば、沖野さんは情報システム部門の男性に取り入り、入居者の個人端末へ不正にアクセスして。

その端末から、あたかも本人が発信したかのように装って、私を批判する内容を送りつけていたのだという。


自身で作り上げた偽のクレームをメディアに売り、それから社長からの指示だと騙って人事部へ私の出勤停止と異動の指示を出した。

さらに、彼女が私に告げた統悟さんからの伝言というのも全くの嘘。

彼女が社長からの指示という形ですべての物事を操っていたため、その日、アメリカで息をつく暇もないほど忙しくしていた統悟さんは事態に気づくのに遅れてしまったらしい。


「“待っていてほしい“というメールに返信がなかったのでその時点で少し不安だったのですが、夜にクラルテへ戻ると本当にあなたの姿がなくて驚きました」

「っ、本当に申し訳ありません……」

「いえ。むしろあのとき、あなたを守れなかった自分が本当に腹立たしくてたまりません。申し訳ありません」

「そんなっ、統悟さんが謝ることなんてなにひとつありません……。私、沖野さんの言葉を鵜呑みにしてしまって……ショックのあまり、統悟さんに本人に確かめる勇気が出なくて……」


そう言いながら、また涙が滲んでくる。
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