仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~
エントランスを照らす明かりが、やけにまぶしく感じた。
そして、そこに佇む人物は、私が画面の中で何度も目にしてきた完璧な輪郭をたしかな現実のものとしてまとっていた。


夜見統悟──。
周囲の音がすうっと遠のいて、意識のすべてがまっすぐ彼のもとへ流れていく。

導かれるように顔を上げた先で、視線がぶつかった。


どくり、と心臓が大きくゆれて。
同じタイミングで、かすかな目眩がはしる。


――……ああ、そういうことだったんだ。

この瞬間、私は初めて“あのルール”の意味を知ったのだった。


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