仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~

それに……。

表向きとは言うけれど、その振る舞いのすべてが作り物かと聞かれたら違う気もする。

たしかに、目が合ったら終わりだと思うほどに恐ろしいけれど。
今朝だって褒め殺されて、これが彼のやり口なのだと嫌というほど思い知らされたばかりだけど。

わざわざお礼を言いに来てくれただけじゃなく、私の体調まで気遣ってくれた。

クラルテへの異動の話のときだって、時間がない中で私の気持ちに耳を傾けてくれたし……。

うとうと、うとうと。まどろみの中で思いを巡らせているうちに、いつしか眠りに落ちていた。


✦ ✦ ✦ ✦


次に目が覚めたときには、陽は高く昇っていた。

閉め忘れたカーテンから容赦なく光が差し込んでいて、その眩しさに思わず寝返りを打った。

それから、おもむろにスマホをつける。
直後、大量のメッセージ通知が目に飛び込んできた。

その上には【 10 : 18 】という数字の羅列。

じゅうじ、じゅうはちふん───……
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