仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~

「……っ!」

飛び起きたのは、仕事に遅刻したと思ったから。そしてスマホに届いた通知はクラルテからの連絡だと焦ったから。

しかし冷静になってみると、今日は火曜日───シフトが休みであることに気づく。

「びっ……くりしたあ……」

よかった。遅刻なんて大失態をするわけには絶対にいかないから。

背中がじんわりと冷たい。
この一瞬でかなり血の気が引いてしまった。

ゆっくりと上体を起こして、再度スマホを確認する。

驚くことに、メッセージと不在着信の通知が数分間隔で送られてきていた。

送信者はすべて五十嵐くん。

メッセージだけでも三十件はありそうだ。つい数分前にも不在着信の履歴がある。

どうしたんだろう。何かあったのかな……。


通知を開いてみると、私が電話に出ないことを心配する内容のメッセージがずらりと並んでいた。


【返信できなくてごめんね。具合が悪くて寝ちゃってた】

【急な変更で申し訳ないんだけど、木曜の飲みは一旦リスケさせてもらってもいいかな? 落ち着いたらまた連絡するね】


ひとまずそれだけ打ちこ込んで送信すると、またすぐに力が抜けて、ぐったりと目を閉じた。
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