仄暗いほど重たい愛 ~偽装妻ですが、冷血御曹司は手放す気がないようです~
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「成田さん、やや顔色が悪いようですが大丈夫ですか?」

――木曜日。
出勤すると真っ先に柳さんが声を掛けてくれた。
一昨日体調を崩したことを伝えると、彼は心配そうに目を細めた。


「幸い二連休でしたので、ずっと眠っていたらなんとかマシになりました」

「それならよいのですが、なにかあれば無理せず言ってくださいね、休息もまた仕事のうちですから。最近の成田さんは頑張りすぎているように見えましたので、わたくしも心配しておりました」


夜見社長にも似たようなことを言われたな……と反省する。

一日でも早く仕事を覚えよう。役に立てる存在になろう。
そうやって焦るばかりで、自分の体調管理が後回しになってしまっていた。

コンシェルジュとしてフロントに立つ以上、感染症の類ではないことを確認すべく昨日病院で診てもらった結果、過労だと診断された。

ビタミン剤などの栄養補助系の薬を処方してもらって多少楽にはなったけれど、正直、まだ万全じゃない。
体にまとわりつくだるさを薬で無理やり押し込めているような感じだ。

再び悪化するんじゃないかという不安。五十嵐くんとのあれこれ。
余計なことはなるべく考えないように、私はひたすら目の前の業務に没頭した。

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